ふじたの知見 ファンダメンタルFX投資

FX投資について書きます。ファンダメンタルという、通貨の強さを重視したチャート分析とは違った投資をしています。

オーストラリア(豪ドル)の為替見通し 2016〜

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今回の記事からできるだけ要約を書くようにします。

スマホの人でもサクッと読みやすいように。

 

この記事の要約

為替相場で最近つづいた豪ドルの下落。

長期的な見通しとして、今後もまだまだ下落が続くことが予想されます。

理由は主要な輸出品の価格下落と、輸出品のライバル国の出現です。

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日本でも人気が高いらしい豪ドル(オーストラリアドル)

スワップが大きいので、その収益を狙ったトレードでFXの人気通貨なわけですが、

ここ最近は政策金利の引き下げが続いたため、下落が続いています。

 

(※スワップを知らない人はこちらを読んでね) 

fujita222.hatenablog.jp

 

これからこの豪ドルは下げ止まるのか? それともまだ下げ続けるのかについて今回の記事では書いていきます。

ファンダメンタル視点からFXをやっているこのブログならではの内容なので、ちょっと小難しい?話しかもしれませんがこれで是非読んでみてください!

 

 

目次

  1. 為替相場の豪ドルの見通し
  2. 豪ドル下落の見通しを立てた理由
  3. まとめ

 

為替相場の豪ドルの見通し

その2015年以降の為替相場の見通しについて、結論をまず言っちゃいます。

 

豪ドル為替相場は長期的には下がり続けるでしょう。

 

豪ドルは多くの人がスワップを狙って長期投資をしているはずです。

だから長期展望が重要になっていると思いますが、その見通しとしては非常に厳しい状況です。

 

スワップ派FXトレーダーの方には、豪ドルに手を出さないことをこのブログではオススメしておきます。

 

そう結論づけた理由をファンダメンタルの視点からバシバシ書いていきます。

(※前提として、オーストラリアドルはエネルギー資源の輸出によって景気、為替相場が決まる資源国通貨です)

 

 

豪ドル下落の見通しを立てた理由

理由は大きく2つあります。

まとめると

  1. 需要サイドのエネルギー資源の価格下落
  2. 供給サイドのエネルギー資源の価格下落
  3. オーストラリアの直接投資の減少

 

需要サイドのエネルギー資源の価格下落

需要サイド、つまりオーストラリアからエネルギー資源を輸入している国から価格下落の圧力がかかっています。

 

中国の景気悪化

オーストラリアの主要な輸出先の中国。

知ってる人も多いでしょうが、景気が非常に悪くなってます。

中国と豪ドルの為替相場の関係は以前の記事を参照してくださいね!

 

 

するとエネルギー資源(石炭、鉄鉱石、天然ガス、原油)に対する重要が落ちます。

需要が落ちれば、価格は下がり、量も減ります。

 

インド、インドネシアでの補助金削減

アジアの新興国でエネルギー資源の購入の補助金が削減または廃止されるところがあります。

www.mri.co.jp

 

廃止されると、輸入国にとっては価格上昇が発生します。

すると需要が減ってしまいます。

 

以上の2点が、需要サイド(輸入国側)の都合による理由です。

 

供給サイドのエネルギー資源の価格下落

中国にロシアから天然ガスの輸出開始

今年にウクライナ問題で、ユーロに天然ガスを輸出できなくなったロシア。

今までは中国とロシアは仲が悪かったこともあり、エネルギーの貿易交渉は価格の問題で折り合えずにいました。

 

ところがウクライナ問題で景気悪化したロシアは次の輸出相手として国境を接している中国への輸出を開始しました。

価格を下げて輸出をしたからですね。

 

するとオーストラリアからの天然ガス輸出は下落。

しっかりした数値確認は取れていませんが、中国で消費される天然ガスの4割程度がいまロシア産と言われています。

 

米国のシェールガス開発

アメリカのシェールガスが開発されて、輸出が始まっていることを知っている人も多いでしょう。

元々アメリカは資源の消費国、つまりオーストラリアにとっての輸出先でした。

それが、資源の輸出国、つまりライバルになってしまいました。

 

いま時点ではサウジとかの主要産油国のシェールつぶしで原油価格を下げられてしまい、アメリカのシェール系企業は元気がありません。

 

しかし、原油価格が下がったとでオーストラリアの資源の輸出価格も下がります。

もし原油価格が上がって来ればシェールガスが強力なライバルになるわけですから、これまたオーストラリアには価格下落の圧力がかかります。

 

パナマ運河の拡張工事が完成

これはシェールガスにも関連しますが、パナマ運河の拡張工事が完了しました。

いままでは、道幅が狭かったため、アメリカで産油されたシェールガスを乗せたタンカーはパナマ運河を通れませんでした。

つまり、アジアの消費国に届けるには南アメリカ大陸を経由する膨大なコストがかかっていました。

 

それが拡張工事の終了により、そのコストは劇的に下がるでしょう。

(まだ、パナマ運河の通行料金の折り合いがついていないようですが...)

 

するとアジアの消費国に対するつより競争力を持ちます。

 

これにより、オーストラリアとの競争力を高めることになります。

すると、価格下落の圧力がかかります。

 

イギリスの北海油田もパナマ運河からアジアに入って来れば輸送コストが下がり、オーストラリアのライバルになります。

 

以上の3点から

 

オーストラリアの直接投資の減少

 需要サイドの問題でも書きましたが、中国はオーストラリアからいままで大量の鉄鉱石や石炭を購入していました。

 

その関係もあり、中国からオーストラリアに資源関連の投資が行われていました。

これが、ロシアからの輸入に切り替われば、おそらく投資の引き上げがされているでしょう。

 

するとオーストラリアの景気が悪くなります。

すると、豪ドルは当然通貨が下がるでしょう。

さらなる利下げも考えられます。

 

追加で想像力を膨らませると

これからこの厳しい現実がファンダメンタルの経済指標に現れてきます。

そしてニュースサイトでも取り上げられていくでしょう。

 

すると投資先としてオーストラリアが魅力を失っていきます。

そしてより、オーストラリアドルの下落が起きる、というシナリオは考えておいていいんじゃないかと思っています。

 

 

豪ドルまとめ

まとめると豪ドルは、長期的な視点に立つと買いはオススメできない通貨です。

(もちろんスキャルピングとかデイトレでやっている人は、気にしなくて良い話しです。)

 

 

2015-10-28追記

直近のFXトレードに役立ちそうな記事を書きました

豪ドル円の相場予想!30日からダウントレンド入りじゃない?